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文京つつじまつりとともに根津・千駄木エリアのグルメを楽しむプチ旅

公開日: 2018/05/14

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毎年4月上旬から5月上旬に根津神社で開催される、文京つつじまつり。約100種3,000株のつつじが咲き誇る姿を一目見ようと、多くの人が訪れるお祭りです。

根津神社が位置する、通称「谷根千エリア」は、下町の面影が残る中に、新しいお店がどんどん増えている人気のエリアです。つつじまつりとともに、根津散策を楽しんできました。
みたらし団子を片手に根津神社までゴールデンウィークの最中ということもあり、根津神社の最寄駅・根津駅を出ると、つつじまつりのタペストリーが飾られた大通りは大賑わい。
芋菓子店「おいもやさん 興伸」や釜飯と焼き鳥の専門店「松好」には行列ができています。
▲芋問屋が経営する芋菓子店「おいもやさん 興伸」。大学芋やスイートポテト目当ての行列が絶えない。

まず立ち寄ったのは、根津駅を出てすぐの場所にある「秋田屋」。昭和8年から続く老舗の和菓子店で、ショーケースには草餅、かしわ餅、芋ようかんなどが並んでいます。
店内にはイートインスペースがあります。ぜんざいやあんみつ、ところてんなどの和スイーツに心惹かれましたが、今回はおだんごをいただきました。みたらしあんがたっぷりからんだお団子は、甘さとしょっぱさのバランスが絶妙。
路地裏の誘惑に負けて、ちょっと寄り道
お団子を片手に歩いていると、「根津神社入口」の交差点が見えてきました。ここを左に曲がればすぐそこに根津神社があるのですが、右手の賑わいが気になったので、少し寄り道することに。
つつじまつりの時期は、いたるところでバザーやイベントが行われいて、そこかしこに人だかりができています。そんな中を人の流れにのって歩いていると、ひときわ緑の目立つお店を発見!
お店の名前は「ル・クシネ」。金土日の週3日しかオープンしないこちらのお店は、焼きたてシューが大人気のようで、お店はたくさんの人で賑わっています。

さらに進むと、細い路地になにやら怪しげな看板が。
マルヒの正体は、「Gallery MARUHI」。元質屋をリノベーションしたギャラリーでは、度々アートなどの企画展が開催されており、この日の催しは伊藤仁一・岡本太郎コレクション展「日常のTARO」。
大正6年(1917年)に建造された建物で、見どころは「座敷蔵」とのこと。企画展はもちろん、建物自体も楽しむことができます。

「Gallery MARUHI」の隣には、動物をかたどった可愛いパンが並ぶ「mojo2(モジョモジョ)」があります。
てんとうむしはイチゴジャムパン。カエルはこしあん、たこはハムチーズ……。好きな動物を選んで、どんな中身が入っているのか想像するのも楽しそうですね。

私が選んだのは、こちら!
可愛いネコが描かれたパンの中には、さつまいもあんがぎっしりつまっています。お土産にも喜ばれることまちがいなし!

さらに、気の向くままに路地を歩いていくと、本屋さんや雑貨屋さん、お菓子屋さんなどがそこかしこにありました。どれもこじんまりとして、洗練されたお店ばかり。昔ながらの路地裏の生活感と、おしゃれなお店のアンバランスさに心をくすぐられました。

このまま歩き続けると、根津から離れて谷中エリアに行ってしまうので、この辺で根津神社方面へ引き返すことに。
ランチは行列のできる人気うどん店で
ランチは根津神社近くで見つけた「さぬきうどん 根の津」でいただきました。すでにお昼時をだいぶ過ぎていましたが、店外には5組ほどの行列が。
外で順番を待っている間に注文を取りに来てくれるので、回転はスムーズ。10分ほどで和風モダンな雰囲気の店内に入ることができました。

おすすめを尋ねてみると、「スタンダードは冷たいぶっかけ。鴨つけ麺も人気がありますし、付け合わせならちくわ天がおすすめです」とのことなので、鴨つけ麺を注文しました。

運ばれてきたうどんはやや太めで、見るからにコシがありそう!おだしのいい香りがして、食欲が刺激されます。
食べてみると、予想以上のコシとのどごしの良さ。鴨肉も歯ごたえがあっておいしい!うどん自体はしっかり冷えているのですが、鴨つけ汁は温かいので、さっとつけて冷たく食べてもよし、しっかりつけ汁に浸して温かい状態で食べるもよし。2度おいしさが楽しめます。

周りを見るとちくわ天を注文している人が多かったので、食べそびれたことを少し後悔しました。「根の津」に行く際は、ぜひうどんとちくわ天を注文してくださいね!
根津神社を彩る美しいつつじを楽しむ
だいぶ寄り道してしまいましたが、無事に根津神社に到着しました。根津神社は、1900年以上前にこの地に創祀したと伝えられる古社です。1706年に完成した権現造りの本殿、幣殿、拝殿、唐門、西門、透塀、楼門の全てが現存し、国の重要文化財に指定されています。

鳥居をくぐり、表参道を少し歩くと、左手につつじ苑が見えてきます。気候にもよりますが、つつじの見頃は4月中旬ごろなので、ゴールデンウィーク2日目のこの日はやや見頃を過ぎていました。しかし、新緑とつつじの鮮やかなコントラストが見られるのはこの時期だけです。
▲寄進料200円を払ってつつじ苑に入苑
▲ハナグルマ

白や淡いピンク、色とりどりのつつじを見ることができます。さらに、カーネーションのような形のつつじや、真っ赤なつつじもあり、見頃が過ぎてもまだまだ十分楽しむことができました。
おさえておきたいフォトスポット・千本鳥居
注目のフォトスポットは、つつじ苑のわきにあるこちらです!
京都の伏見稲荷にも引けを取らない千本鳥居。新緑に鳥居の赤が映えて、美しさが際立っていました。この先に倉稲魂命(ウカノミタマノミコト)という女神が祀られている乙女稲荷があるので、お参りも忘れずに。
さらに先へ進むと、駒込稲荷があります。もとは徳川綱重の邸内社で、その証拠に、手水舎の屋根には三葉葵の紋が記されています。

駒込稲荷で注目してほしいのが、狐です。左右一対で鎮座しているのではなく、あらゆる表情、ポーズの狐がそこかしこにいるので、お気に入りの狐を見つけて写真を撮ると楽しいですよ!
駒込稲荷の参拝を済ませて下に降りると、境内に立ち並ぶ数多くの屋台が目に入ってきました。
縁日のようで、歩いているだけで楽しくなってきます。
もちろん屋台に立ち寄るのもいいですが、おすすめは、つつじ苑の向かいにある甘酒茶屋です。
甘酒を買って行く人が多かったですが、私は、蒸気につられて酒まんじゅうまで買ってしまいました。しっかり箱に入っているので、お土産にも喜ばれそうです。
蒸したての酒まんじゅうは、ふわふわであつあつ!
甘酒は、砂糖を一切使わず米麹だけで作られているそうですが、驚くほど甘いです。体に優しそうな味わいです。
重要文化財の拝殿をお参り
根津神社に来たからには、参拝も忘れずに。いずれも国指定重要文化財である楼門、唐門をくぐると、その先に社殿があります。
▲楼門
▲唐門
▲青銅灯篭、社殿(ともに国指定重要文化財)
▲透塀(国指定重要文化財)

300年以上前につくられたものが、こんなにも色鮮やかに残っていることに驚きました。お参りしただけで、大きなパワーをもらえた気がします。
根津のお土産に金太郎飴はいかが?
帰りがけに見つけたお店、「小石川金太郎飴」でお土産を購入することに。店内には年季の入ったショーケースが並び、その中にぎっしりと飴が入っています。

一番人気のゲンコツ飴をお願いすると、おじいちゃんが100gを計って袋に詰めてくれました。
お客さんが続々と訪れるので、おじいちゃんは忙しそうでしたが、それでも笑顔で対応してくれて、昔ながらの温かさを感じるお店でした。

下町の温かみと、洗練されたおしゃれさが混在する谷根千エリア。歩いているだけでも楽しいので、つつじまつりに行くならぜひゆっくり街歩きをしてみるのがおすすめです。
根津神社の歴史に触れたり、周辺のグルメスポットに立ち寄ったりしながら、春の根津を楽しんでください!